もっとみぢかにヤマメ&サクラマスを
北海道の川ならどこにでもいたヤマメですが…
【1】
卵から浮上すると、流れのゆるやかな伏流水やこうした水流を避けた岩陰に群れをなして、流れてくるエサを待ちます。
サンル川はこうした稚魚や幼魚の棲む割合(棲息密度)が高すぎて、ヤマメが大きく成長できないとさえ言われています。
【2】
特徴でもある、お腹のパーマークが薄れ、身体全体が銀色に帯びて来ると、海へ下る準備のできたサクラマス(降海型)の幼魚となります。また、川に残るさかなはヤマメ(残留型)と呼ばれ、同じさかなでもここからは別々の生活を送ります。
【3】
これは、サンル川でお会いした81歳おじいちゃんの魚籠の脇についたカウンター。
数えていられないので、こんな魚籠が北海道では売られているとか。
子供からお年寄りまで楽しめる釣り場。
これだけ多くの方が訪れても、ヤマメが減らないサンル川。まさに生きた川ならではです。
【4】
魚屋さんで、海で獲れた大きなサクラマスやその切り身をみかけることは非常に稀です。高級魚ということもありますが、実は…富山名物「ますの寿司」の原料に消費されてしまうそうです。富山の神通川のサクラマスは昔、数百トンの漁獲量がありましたが、ダム建設や河川環境の悪化に伴い、今では1トン程度。北海道で名物にできないなんて、残念ですね。
【5】
2006年で見た一番大きなオス。この70センチを越すオスは、ぴったりとメスに寄り添い、近づく他のオスや群がるヤマメを追い散らしていました。強いものが子孫を残す。さかなの世界も同じなんですね。
※イラスト提供;はた万次郎さん
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